スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[--/--/-- --:--] | スポンサー広告 | page top
世界遺産委員会に倫理はあるのか?
 富岡製糸場が世界遺産リストに記載されました。あらたな世界遺産が日本に誕生したという見出しで、日本は盛り上がっています。しかし、全体的に見て、今年の世界遺産委員会は、「最悪」と言っていいほど倫理が欠如してしまった年でした。あまりにもロビー活動が多すぎて、真面目に審議する必要すらなかったのではないでしょうか。

世界遺産委員会ではそれぞれの推薦資産にたいして、
① 記載(Inscription): 世界遺産一覧表に記載するもの。
② 情報照会(Referral): 追加情報の提出を求めた上で次回以降の審議に回すもの。
③ 記載延期(Deferral): より綿密な調査や推薦書の本質的な改定が必要なもの。推
薦書を再提出した後、約1年半をかけて再度イコモスの審査を受ける必要がある。
④ 不記載決議(Decision not to inscribe): 記載にふさわしくないもの。例外的な
場合を除き再推薦は不可の勧告を出します。

これが決議の種類なのですが、決議を出す委員会の前に、諮問機関(文化遺産であればICOMOS)の調査を受け、決議案が作られています。この決議案が決議で覆ることがあるからです。ICOMOSの専門家以上に、世界遺産の登録の仕組みを理解し、綿密に調査、資料を熟読している人間はいないのにも関わらず、その決議案を変更するというのは、政治的な理由(ロビー活動の成果)に他ならない。

 2014年にドーハで行われた世界遺産委員会では当初決議案で① 記載となっていたものは当然記載であり、② 情報照会③ 記載延期④ 不記載とされていたものも、記載になったり、2段階アップで情報照会に格上げになるなど、文化財ではほとんどの割合で、ICOMOSの決議案が覆りました。それも不記載となったものは、審議の予定が早まったがゆえに、ロビーの時間が取れなかった2件だけでした。去年は、決議案が覆ったのは1件だけですが、今年はなんと11件も覆ったのです。

 今年の世界遺産委員会のでの結果をみると、今年の世界遺産委員会は、最悪と言っていいほど倫理が欠如してしまったのではないかと感じる。あまりにもロビー活動が多すぎて、審議する必要すらなかったのではないだろうか。鎌倉も今年出していたら、たぶん世界遺産になっていたでしょう。

 今年は、委員国が半分変わった年で、去年まで規律を守る為に動いていた国が、ことごとく交代してしまったことも大きかったとの話も聞いた。まったく、もって世界遺産の制度の歯止めはどこまで緩んでしまうのか。心配です。

 世界遺産制度の問題点が書かれて記事はあまり見かけないので、自分の為にも 少し、整理していかねばならないと思っています。




関連記事
[2014/07/01 23:04] | 世界遺産 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
<<動物考古学と被災地での発見 | ホーム | 「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日」門田隆将>>
コメント
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバック URL
http://hirokijourney.blog35.fc2.com/tb.php/701-76e77345
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。