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イタリア日誌-64「最大の自然災害リスク」
可能性が高く、日本で最もリスクのある災害の1つは首都東京への直下型大地震だろう。一方イタリアで最もリスクのある災害と言えば、ナポリ周辺のヴェスヴィオ火山の噴火。紀元前79年の大噴火が有名であり、この時の火砕流でポンペイ市を、土石流でヘルクラネウム(現エルコラーノ)を埋没させた。最近の噴火は1944年3月22日のもので、サン・セバスティアーノ村を埋没させている。この火山は南部最大の都市ナポリから9kmしか離れていない。
s火山1


 ヴェスヴィオ火山が噴火した時に、即被害を受ける地域(つまり即死地域)はred-zoneと呼ばれている。ここには60万人住んでおり、災害前から多大な被害者が出ることが指摘されている。
火山2


 噴噴火と共に火口に蓋をしていた岩盤が天空高く巻き上げられ、5分で海に到達する。空から降り落ちる岩石に当たれば、住宅の中にいても屋根を突き抜けてひとたまりもない。しかも、本当の災害はその後に始まる。焼け付く火山灰が街を襲い、次に溶岩が全てを溶かして流れて行く。

 この災害のポイントは地震とは違って短い期間で終わらないことがあげられる。レッドゾーンの人間は即死ではあるが、広範囲(ナポリ圏域)を考えると津波のように完全に街が灰に覆われるまで少々時間の余裕があり、放射能汚染地帯と同じようにその後、長期間にわたって住めなくなる可能性がある。避難の余裕も多少あり、避難の長期化も予想される。このため、災害発生から時系列に沿った対策が必要だが、専門家の話を聞く限り不十分だ。
 
 非常に困ったことにヴェスヴィオ火山の近くにもナポリの西にも、もう一つ火山(Campi Flegrei)があり、これらが同時に噴火した場合(可能性は高い)、最大500万人が住む場所を失う。既に国家レベルの決定によって、この未曾有の災害時には、イタリア全土から船やバス等の緊急出動による避難を行うとある。ただ、この大量の避難民の受け入れに関しては無計画と言わざるを得ない。一週間の避難小屋を前提にしか考えられていないとの事だ。

 長期の避難や援助のためには東北大震災や中国の四川大震災で行ったような二市間協定システムを利用して、事前にコムーネ同士での2コムーネ協定を結び等の震災に備える方策はあるだろう。今年、60年ぶりと言われる大雪で多くの小さな村が孤立した。災害に対する弱さを露呈した。日本よりも活動家が多いと考えられるイタリアでもまだまだ災害に対する防備は十分ではない。
 
イタリアの災害に対する脆弱ぶりはシチリアでも見ることが出来た。例えば、シチリアのカターニアは1693年の大震災で壊滅し、そこから再建して今では世界遺産の一つ登録されている街だ。しかし、現在の街並や建築を見ていると、大震災があった事を忘れてしまったかのような無計画ぶりが目立つ。

 写真はカターニアの一番のメイン通りに近年建てられた建築。(見てよ、このポルティコの弱々しい柱!。)
sRIMG1499.jpg
地震が来たら応力が柱の付け根に集まって、すぐに崩壊し、張り出し部に住んでいた人は落下し、多くの通行人は下敷きになるだろう。


 2011年の震災を経たからこそ、過去を忘れてしまったかのような無防備なイタリアに恐怖すら覚える。自然災害は必ず起こる。被害を増大させるのも減少させるのも人的な影響が大きい。社会的な難しい背景は理解するが、積極的にコントロールしないと大変なことになる。イタリアにいる間に何か協力が出来ることがあれば協力したい。
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[2012/04/16 22:32] | イタリア | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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