イタリア日誌47-「Urban center」

 イタリアの各都市にはUrban Centerと呼ばれる都市プロジェクトの紹介センターがあります。このUrban Center(アーバンセンター)はイタリアだけでなく、世界各地の都市にあるのですが、イタリア語発音では「ウルバン チェンテル」になります(笑)。英語でもイタリア語でもない発音になるぐらいなら、イタリア語で良いのにと思います。実際にUrban Centerの名前は一定しておらず、イタリア語でURBAN LABORATORIOとか※※と呼称したりしていますし、その活動範囲も構成も各都市で異なります。

 ただ、各コミューンが都市計画の現状を市民に紹介するという目的は大体同じですので、そこに行けば誰でも都市の最新情報を手に入れることが出来ます。運営は都市計画家が行ってはいますが、多くの都市では完全に都市計画課と一体化しているのではなく市の広報の別働隊と考えた方がいいかもしれません。


 
イタリアのUrban Center一覧サイト
※イタリア語



これから各都市のUrban Centerを巡礼していきますが、まず、
実際にボローニャのUrban Centerを見学させてもらいましたのでご紹介!


ボローニャのアーバンセンターは街の中心、ど真ん中。ネプチューン像の近くのSala Borsa(サラボルサ)と言う建物の中に入っています。

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左奥に見えるのがサラボルサ

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入り口





この建物は自体10年前に用途転用して図書館として利用しており、アーバンセンターも4年前の発足時にこの建物内の3階に入りました。図書館とは思えないほど、開放的で素敵な建物です。

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喫茶店も併設されています。

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こんな古い壁とコンピューターが同時にあるというのもイタリアらしいですね。
それに、写真を飾ったりギャラリーにもなっていたりと、美的センス抜群です。



元々Sarsa Borsaは10年前には行政の庶務室とレストランとして利用されており、その前はなんとバスケットボール競技場、その前は株式マーケット、その前は動物達を売買する場所でもあったとの事です。(案内所の方と警察官から聞いたため要確認)
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バスケットをしていますね。バレーボールの大会も行われていました。



 この建物Sala Borsa(お塩の取引場)という名前で、建物の前には海の神様ネプチューンの像が有ります。ボローニャはイタリアの内陸ど真ん中に有り、海とは全く関係ありません。しかし、なにか不思議なので、何人ものイタリア人に聞いているのですが、僕の推察に答えられる人はまだ見つかりません。


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さて、アーバンセンターの内部です。


現在進行中のプロジェクトが公開されています。
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入り口には(職員ではなく外部雇用との事ですが)インフォメーションの方が滞在しており、また、小さなアーバンセンターのオフィスも構えられています。政策を作り、市民への広報も一体化されています。


アーバンセンターでは全てのプロジェクトがきれいにレイアウト展示されています。
(WEBページでも見ることが出来ます。)

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 日本だと役所の仕事はデザイン性に欠けます。役所仕事的な部分や日本では無難に流した方が問題が少ない事はあるのでしょうが、より良い未来の都市を作る為の紹介が魅力的でなかったら、未来に夢なんか持てません。まず、市民が知りたくなるような広報をすべきだと思っています。

 ただ、日本の都市計画の学生は建築学科出身の中でもデザインが不得意で都市計画の道を進む傾向が強いと言えます。また、実務の中でも、文面が重視され、その都市のためのロゴマークを考えたりコンセプトをビジュアル化することを軽視する傾向が有ります。3ページで済む報告書の内容を、昔の資料を再録したり、他の都市で使ったものを使い回して100ページ以上にしないと、プロの仕事としてみてもらえない(がち)と言う悲しい現実があります。仕事を進める過程の上でも、役所ではカラーコピーが使えないので、一般的に白黒コピーに2、3度耐えられるようなデザインが求められるのも影響しているでしょう。


 一昔と違い皆がネットを利用し、i-padなどのタブレットによりペーパーレスで情報を閲覧出来る時代になりました。もっと、カラーやレイアウト、動画など現実的に視覚的に訴えかけるプレゼンテーションがより重視されてくるはずです。


各アーバンセンターではこの建物内のみならず、街の各所を使って都市計画の紹介をしています。中心部から車を排除する社会実験など多くの試みも主導しています。シンポジウムなども開催し、都市政策研究、開発、展開と広報。市民と共有しながら進めようとしています。

 日本でも街の未来への変化を常に知ることが出来るアーバンセンターの様な仕組みを是非取り入れてもらいたいと思っています。もちろん今でも都市によっては作られているところが有りますが、形だけを導入するのではなく、市民により良く知ってもらう為に、ビジュアル的に訴えられる様にならなくてはいけないでしょう。




 本来簡単なことですが言葉で書くより、日本で改善していくには非常に難しいです。デザインが出来ない人は出来ないし、今、責任のある立場のある人がデザインを理解出来ない限り、新しい人に任せることも出来ないからです。


 極端すぎるかもしれませんが、閉鎖的な社会の中では手を動かせる30代40代が、上の人たちにシッカリ説明して、仕事を実行させてもらわないと新しいステップには進まないのかもしれませんね。




おまけ。
 イタリア人はルパン三世が大好き!他のアニメと違って市民権を得ているように思います。宮崎駿さんが監督したことも地位を高めている印象を受けます。ルパンはフランスじゃなくてイタリア人の国籍を持ってる感じに思われているのでしょうか。僕もルパン三世が好きだったので嬉しい限り。

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[2011/12/12 20:15] | イタリア | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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