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建築コラム「返済金利とエコフラットSとハウスメーカー」
 例えば仮に3600万円を借りると、利子だけでとんでもない金額になります。(※MOOKのローンに関する書籍より) 住宅金融支援機構でフラット35のローンでも1600万程多く返すことになります。


優良住宅なら金利が下がるわけですが、異常なほど頑丈な仕様にしないといけない。しかし、この金利による総額の下がり幅は実は設計料よりも大きい。 設計して、模型つくって、打ち合わせして、設計監理して、、交通費払って、構造に支払ってと誠心誠意、建主さんの喜ぶ顔のために1年以上の期間働くより、金利による差額の方がよっぽど大きいのには、やるせない気分になってしまう。多分、きっと建築家のみならず、多くのクリエーターは共感してくれるはず。


 プロジェクトを進めるお金がなければ困るけど、何も世の中に生み出していない実態のない利子の方がよっぽど多くの対価を得るってのは、啄木と同じく、じっと手を見るしかありません。

 そもそもエコフラット35は一部のハウスメーカーのひどい施工の住宅を少しでも改善する為に作られた制度ではあります。少し穿った見方かもしれませんが、今では大手のハウスメーカーと結託して、まじめに設計し続けてきた建築家を排除する制度の様な気がしています。理念自体は誰も反対すべきものではありませんが、この制度があまりにハウスメーカーの販売システムに合致しています。長期優良住宅制度や性能住宅制度、等等新たに機構が次々と生み出されるのは、何か天下りのための団体のようすら思え、何か裏に関係性があったのではないかと勘ぐってしまいます。同じ大きさの住宅なら、銀行にもっと借り入れをしなければならなくなり、貸し手側にもメリットがありますしね。



 ハウスメーカーは高い技術の結晶として住宅を商品化して、モデルハウスというショーケースに入ったような住宅を「販売」します。                                             
 モデルハウスの住宅地に見学しにきた人の中には、まるでデパートに並んでいる服を買うようにカタログで住宅を買う人もいるようです。

 建築は世界に唯一の敷地あってのものですから、同じ家を置くだけでいいのでしょうか?もちろん、ハウスメーカーにも設計の自由度があるように話してくれますが、制限がたくさんあります。ハウスメーカーの住宅の長年の研究蓄積やクレーム対応により、耐震や設備や汚れに至るまで完全にシステムパッケージしており、設計変更に自由度がありません。


もちろん、例外的にそれを飛び越えた完璧な自由設計も出来ますが、コストは跳ね上がります。打ち合わせのために、いくつかのハウスメーカーの図面や資料を拝見し、フォローアップに関しての相談乗りましたが、施主が希望を出しても、プランの変更やその敷地の場所性を考えた提案が全くと行っていいほどありませんでした。

そもそもハウスメーカーで図面を描いた人は建て主の敷地を見に行ったのでしょうか?それすら疑問になるほどでした。建築はその敷地や周辺状況、家族の生活シーン、希望等多くの要素によって形作られるものだと信じています。数値化して出来上がった固い箱を土地に置くだけではないはずです。そのやり方は効率の良い最大公約数ではあるけれど、決して建て主の希望の最大値には届かないですよね。

 ハウスメーカーは広報から打ち合わせ、設計から現場監理まで何でもこなす建築家と違って、内部も分業化されています。打ち合わせする人と図面を描く人が違いますし、年度が替われば担当も変わります。でも一度、モデルルームに行けば何度も営業の人が、細かく顔見せに打ち合わせと称して、値段や安全性を謳いにきます。図面を描くことが仕事ではなく、施主さんにそんなに来てくれるなら悪いし、この商店で買ってしまうかという人情への刷り込み作戦を展開します。


 そして、広告にもお金が掛かけて安心感を謳います。でも、広告が建て主さんの建物が良くする訳ではないですよね。

少し古いですが参考にさせて頂いたサイト
 http://www.housemaker.jp/price/adcosts.html

「積水ハウス株式会社 第57期 有価証券報告書」には、同社およびグループ会社が 2007年に費やした宣伝広告費は、266億7,500万円と記載されています。日清食品の広告宣伝費が、120億円くらいです から、倍以上です。広告費は一件あたり57万が設計をする以前に住宅の料金に加算されているようです。

 広告で大きく書かれているのは安全性や耐久性、保守点検等の安心を謳っています。その根拠になるのが、前述した長期優良住宅瀬系や性能住宅制度に当たります。この制度と密接に結びついて「安心性」をアピールするとともに、大きな利子の差額の補助を得ることが出来るのでお得ですよ、と割引感をアピールすることに役立っています。正直フラット35Sなどがなければ、ここまで性能を上げる必要はないはずです。


 今回の文章は逸脱した部分もありますが、そんなこんなで、フラットSやフラット35Sとか20年金利引き下げタイプとかの金利優遇制度には僕は少し懐疑的です。一般的にはこの金利に依る差額がまじめに設計している建築家から仕事を奪っているのが実情でしょうし、過剰な設備投資をさせてしまった住宅もあるでしょう。性善説に立てば本来必要のない制度でしょうし、いろいろと基準に関しては突っ込みたいところもあります。


 でも、もちろん制度は制度。制度を利用することで建て主さんの為になるのなら、何でも利用しますけどね。


全ては建て主さんの笑顔の為に。
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