復興区画整備事業-石巻市復興計画案メモ3
■被害甚大地区を取り込む再生

 関東大震災では3400haが対象地区になったように、区画整理事業は施行開始時から震災と共に確立されていったといえる。当時、区画整理事業の対象となった地域のインフラが未整理であり、高度経済成長時代においては減歩しても、土地の価値が上がり、国も土地買収の負担なしでインフラ整備を進めることができた。つまり区画整理事業は純粋な事業効果よりも社会全体のインフレーションに伴う地価上昇に依存していた。

 区画整理事業以外に一般的な開発手法としてある第一種市街地再開発事業はどうか。組合による権利変換手続きにより従前建物、土地所有者等の権利を再開発ビルの床に関する権利(保留床)に原則として等価で変換する手法である。現在適用されている再開発地区のほとんどが駅前の一等地であることからも分かるように、こちらも立地条件による価値や人口の増加、経済的な理由に支えられている事業であるといえる。石巻中心市街地の地価は大幅な下落がみられ、平成21年における駅前の地価は平成9年時の約1/4に下落している状況を鑑みると区画整理に適しているとは言えない。

 区画整理事業は現地換地、等価交換が原則である。飛び地換地も行われるが基本的には小規模の区画内での換地であった。地震被害によって建物が全壊し、まっさらな状態から再建を計らねばならないときも同様に、従前の区画内で事業を行えばよかった。しかし、本震災においては津波によって家屋が流失し、今後も災害の危険区域として従前敷地に住み続けることは難しいとされた地区がある。石巻市で言えば建築基準法84条によって建築制限されている地区(門脇、南浜町 等)である。そして、人口減少が前提で右肩下がりの経済状況において、かつ東北の広範囲に渡って被害が状態では既存のような金銭投下による復興手法ではない、新たな手法が求められる。

 家屋の流失はまぬがれても、倒壊や1階全てが浸水するなど、中心市街地の被害も大きかった。しかし、衰退化していた地区をそのまま復旧しても、十年後には空き家になる、商店が廃業するなどが想定される。一時的ではない、持続するまちづくりを考慮して復興事業を行う必要が在る。
 そのため、まず従前敷地のみならず街全体を視野に入れた区画整理事業の超拡大解釈を前提とする。
 家屋流失被災世帯のみならず、石巻市民全員が組合員とも事業者ともなる『復興まちづくり会社』を設立し、まちの活力を最大限に引き出す『○○○○型区画整理事業』というべき新たな事業を提案したい。
 この事業は道路に挟まれた区画で計画決定されるのではなく、もっと大きな範囲、街全体での換地や人の流動を促す。街全体のまちづくりの目標像を持ち、石巻市に活力をもって住み続けたいという人々がまちの人、資源、活力の配分を最適化し、まちを編集•統合して地域を再生するプロセスそのものである。

 このプロセスは大小様々な市民事業の集合によって形づくられる。このプロセスは同時多発的に大小様々な市民事業の集合によって形づくられる。復興市民事業が連鎖し、活性化しながら再生していく。そんな復興像を描きたい。


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核となる提案はただいま作成中。
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[2011/06/09 20:09] | 震災復興 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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