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これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学
旅をせざるは本を読まぬが如し、
本を読まぬは旅をせざるが如し。


これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学
マイケル・サンデル (著), Michael J. Sandel (著), 鬼澤 忍 (翻訳)


これは名著。読んで知識になるとか面白かったを超えて考え方の基盤を作ってくれる本というのは貴重な本だ。


この本の中では哲学とは正義とはなにかを多くの実在する事例を使って説明をしてくれている。彼は正義を考えるときには道徳的領域に入り込み、中立を保つ事は出来ないと結論づけている。多様な考えがある中、自分が何によって自分の正義を決定すべきか。その考えるヒントが書かれている。
是非読んでもらいたい。




書きたい事、考える事は山ほどある。




その中で一つ。
 日本が侵略戦争としての謝罪をしているかしていないか常に国際社会で論争になる。新聞に中国や韓国で暴動が起こったとあれば、日本のネット社会では「また謝罪を要求しているのかよー」といった文書があがる。
 謝罪をしたしていない以前に、戦後以降生まれた若者に戦争に関して一体何の責任があるのかという気持ちが日本の若い人は思う事はあるだろう。また、アメリカは無差別に空襲を行い、核爆弾を2度も使って置きながら正式な謝罪などしていないではないかと思うだろう。これをサンデルは「道徳的個人主義」と呼んでいる。



 中国でのことを考えてみたい、日本人が同胞にいかに非人道的な事を行ったのか骨の髄まで教えられているし、どんな人であってもそれを否定するようなことをもし聞いたりみたりすれば心の底から憤慨するだろう。今自分はどちらの側にもたっていない。事実であったろうし、その度合いの話など今焦点ではない。焦点は中国のコミュニティ全体が自分たちの歴史を持ち、共通見解が出来ていることだ。共通見解に異論を唱えても受け入れれるはずはなく、意味もない。それはコミュニティ全体の誇りとアイデンティティに関わる事だ。正しいも間違いの概念は損ざせず、そして決して交わる事もない。焦点は事実ではなく、コミュニティがもつ共通見解による所属者の「心」なのだ。




 それでも私たち(日本人限らず)はそれを尊重しなくてはならない。
パレスチナ人を圧迫して成り立つイスラエルの考え方は全く理解出来ない、私はユダヤ教の排他的な考え方など認めない。しかし、彼らには彼らの連帯がある。政治的な意図を超えた見解がある。


サルデルは事例を出している。
 アメリカに置ける奴隷制によって、社会的基盤を落としめられたアフリカンアメリカンの為の優先的入学事例が本の中で述べられている。これは平等的な観点から言えば努力して成績のよい白人が学校に入れないなど不公平ではないかという議論をおこすが、一方でお金もなく勉強をする事が難しかった黒人が多少点数が低くてもそれには大きな価値を持っていると考えるべきではないかといえる。


 ここで言いたいのは白人はたまたま過去に黒人を虐げていた歴史があるが故に、今現代の白人男性もその受益を受け取ってあるのであって、過去の奴隷制と巡られた自分に関係がないなど言い切れない。


サルデルはマッキンタイアの言葉を載せている。
”私の人生の物語はつねに私のアイデンティティの源であるコミュニティの物語の中にうめこまれているからだ。私は過去を持って生まれる。だかっら、個人主義の流儀で自己を過去から切り離そうとするのは自分の現在の関係を歪める事だ”


日本人もそうだ、戦争の謝罪を拒否するのであれば、今恩恵を受けている日本の発展も捨てるのが道理だ。つまり、現代の20歳の若者であっても大東亜戦争の歴史から逃れられない。だからこそ、歴史をしっかり学ばなくてはならない。そして歴史は勝手に作り上げられるものだから、自分で歩いて拾っていかなくてはならない。日本の歴史は自分の歴史なのだ。




 そして、その上で相手の意見を尊重して付き合っていくしかない。戦争のような表面的なものだけではなく、アイデンティティを育む文化の部分まで掘り下げてみていかなければならない。


 サルデルは道徳的観点から言えば同族を尊重する事も認められるとある。帰属は切り離せないものである、しかし、願わくばその連帯が日本人だけに向けられるものではなく、世界のどの人間に対しても向けられるものであってほしい。つまり、僕は世界の人々の帰属の概念がどんどんと広くなるように希望を持っている。



旅をしなくては。

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[2010/12/24 00:10] | 日本 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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