[080221]Vancouver
 まずはダウンタウンへ。ダウンタウンには町の機能が集積している。イギリスの統治地であったため、建築の細工にも英国の歴史や慣習を踏襲するものが数多く見られる。頂部のぺディメントが丁寧に施されており、見上げた時、額縁の様に空との境界をデザインする。建築が5階建て程度までであったころ、都市の見方は道路レベルからのパーススペクティブが重要視されていたのだと考えされられる。
s-hafu.jpg※写真は文章内容と異なるが、頂部のデザインの重要さを理解させてくれる。


GAS TownエリアのWater Streetでは歩道復員も7mほどあり、オープンカフェ+街路樹(一部ベンチ)+歩行部 ということも可能だ。各地で道路幅員のスケッチをしてみると、周辺環境にもよるが、心地よいオープンカフェには歩道が4mは最低必要のように感じる。できれば6m以上欲しいところだ。日本では6mの歩道空間のある道路であると車道自体も相当広く計画されたものに限定される。道路構造令規格にはないが、中心市街地では車道より歩道のほうが広くても良いではないだろうか。
 また、歩道・広場の舗装のレンガもデザインされている。これを実現できていることが特別なことではなく至極当たり前であることが、その国が持っている「文化」というものなのかもしれない。


 例によって、高い展望台(vancouver Look out)へ。Waterfrontを中心として、鉄道、交通路が形成されていることが見て取れる。湾であるため当然周囲より低い地域にあり、ダウンタウンを過ぎると、2階ないし平屋の住宅地が広がっているのが分かる。稜線は美しいモミの木のシルエットで終わっている。

 ダウンタウン、住宅地もそうだが都市のマスタープランがしっかりなされており、グリッド上に町が広がっている。5ブロック程度ごとに南北に広幅員道路が配置され、商店街がそれに付属され、主要となるバス路線もこれらを通る。住宅地も玄関が面する街路樹がある1.5m+6m復員道路+1.5mの道路とガレージがある側の4m復員道路の2種類で形成されている。これにより住宅の形やアクセスも大体決まってきている。
 ダウンタウンも同じく主要交通道路、商業通り、裏道と分かれ、エリアも特徴付けられており、都市の理解に役立つ。

 ダウンタウンにはスターバックス、BLENzコーヒーショップがほぼ全ての街角にある。コーヒー好きなこともあろうが、外が寒いため、ちょっと休める空間が都市内に点在していることがこの町には必要なのだろう。(余談だが、こちらのスタバではカップは後で自分でつける。日本では毎回ふたを閉められて渡されるので、ミルクや砂糖を入れるためにわざわざあけなくてはならず、非効率だと常々思っていた)

郊外のUBC (University of British Columbia)へ。
人類学博物館Museum of Anthropology, University of British Columbiaを見学。建物内の資料のみならずカナダの著名な建築家Arthur Ericksonの作品として見るためでもある。Arthur Ericksonについてはこちらを参照のこと。
http://lichen.phys.uregina.ca/arch/erickson.html

この作品では彼はカナダ先住民族の伝統的構造形式を踏襲して作り上げている。デザイン性をこのようなところに求めたことにより、建築と内部展示が頭の中で繋がりやすい。また、彼は地形を美しく捉える建築家でもあると思う。起伏を建築内部に取り込みつつデザインしていた。
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 外部に先住インディアンの住宅が再現されていたが、その圧倒的な木の大きさ、パワーに圧倒された。トーテムポールは高さ20m近くあり、直径は1.2m。明らかに木の文化圏なのだ。ちなみに、このトーテムポールのデザインはアイヌのデザインに似ている。どこかで繋がっているのであろうか。アジアからのモンゴロイドがイヌイットとなり、そして南下し、アメリカからの先住民族の文化と混ざり、このデザインとなったと推測するが、その形態の変化は詳細に調べないと分からないだろう。ただ、人が生み出すデザインはどこか深いところで繋がっているのは確かだ。

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 ダウンタウンに戻りイエールタウンへ。倉庫街であったところをSOHOやレストラン、デザイン事務所に改装している。倉庫であったため道路の片側は道路レベルから1,2mほど高い位置に搬入レベルがあり、これが改装されたレストランにとって居心地のよいフリースペースとなっている。壁面からのキャノピーもそれぞれの空間を自分に従属する空間に変えている。今ではバンクーバーの中でも最もハイセンスなエリアになっており、コンバージョンによって当初想定し得なかった新しい形態も生まれるものだと実感する。

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夜には泊めてくれている家の主人と長く話す。彼は中国との戦争時、36歳のとき妻と3人の子供と共に、ベトナム北部からボートピープルとしてカナダに渡ってきたそうだ。まったく言葉もわからない状態から、大工や漁師としての職を見つけ、必死になって稼いだそうだ。彼はそれでもベトナムからカナダに来られてラッキ-だったと話してくれた。これからは半年ずつベトナムとカナダと暮らしていく予定だそうだ
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[2008/02/21 12:45] |  -カナダ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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