上海日誌-59「大阪・観光・考察の一」
上海万博では国だけではなく、都市単位でも出展出来る。日本からは大阪のみ都市館を作って広報しているようだ。橋下知事も中国からの観光客の誘致を狙っての事だろう。いい機会なので、少し大阪の観光政策について考えてみたい。


 現在、中国から日本への観光客数は既に年間100万人を超えている。今年は円高で観光客は減っているだろうがそれでも80万人は超えるだろうと予想出来る。http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/7200.html


上記のように書くと安心しているように思えるが、まだまだ観光誘致への体制が足りてはいない。
例えば公的観光宣伝機関の職員数と海外事務所数は、
香港は327人、21カ所。
シンガポールは580人、26カ所。
韓国は765人、29カ所。
タイは860人、21カ所。
日本は140人、13カ所。
(JNTO国際観光白書2008年版)
と、まだまだ日本は努力不足と言えるでしょう。

2004年とデータは古いのですが、外国人訪問者数が最も多い都道府県は東京都であり、335万人に達っします。第2位以降は、大阪、横浜、京都と続く。(大阪は2位です!)
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/7225.html

 去年個人ビザが発行が開始されたとはいえ、手間の観点から中国人の観光客は圧倒的に団体客が多い。ポイントそして、中国人団体客に人気のあるルートは大阪から東京へと抜けるルートだ。奈良や京都を観光し、富士山を見て東京を巡る。最終目的地の東京でショッピングを楽しみ、中国へと帰るので潤うのは、常に東京のお店と言う構図になってしまっている。一方通行のるーとになっているのは、奮発した日本旅行なので、あちこち行きたいし、同じ場所に戻りたくないというのは当然ですよね。

まずは、大阪の観光の問題点は、
「最終出発地をどうやったら東京から大阪にするか」という点です。
行きと帰りで場所が違うぐらいで何が問題なのだ、同じ割合になるはずではないか、大阪は奈良京都に近く東京よりも長期滞在が見込めるのではないかと思いきや、これは東京のショッピングに対するブランド力にが圧倒的に違う。※航空便に関しては、データ未取得。

では、都市の「ブランド力」について考えてみたい。
そもそも、中国人がこんなにも日本で買い物するのには、親類にお土産を買う習慣やら見栄やらも在るが、高額商品を買うのは大前研一氏によれば

「多くの中国人は、今も中国で売っている商品を信用していないか、疑心暗鬼で購入している。「信用していない」というのは、ひとつに「買ったブランド品が、見分けがつかないほど精巧なニセ物である可能性がある」ということだという。(言い換えれば、「商売人としては中国人よりは日本人を信用している」ともいえますね)。

 もうひとつの心理としては、「日本には中国よりもいい品質の製品が売られている」と思われているということである。さらに、同じ製品でも日本での価格より、中国での価格のほうが高いということが、日本でのブランド品買い漁りを後押しする。」

とある。これには同感である。

 大阪は商店街ぐるみで中国人が使える銀嶺カード(デビッドカード)を商店街に普及させている。銀座以外では東京のどの商店街と比べても中国人を迎える体制を作っていると言えると思いました。)実際に2週間前に大阪を視察したときは中国人への商品案内を多く見つける事が出来た。)

しかし、大阪の街は良い所でもあるのだが、いかんせん雑然としている。
中国の購買意欲は 中国的なるモノ(雑然)ではなく日本的なるモノ(整然)にこそ向けられています。中国観光客は、東京でこそ買い物をしたいのだ。マツモトキヨシ等のドラッグストアは問題ないが、少し高級な商品になると全て東京のブランド力に魅惑されて購入することになってしまう。
 大阪府が狙う中国超富裕層が落とす高額紙幣は東京の超高級腕時計、貴金属に消費される。この現状では大阪府が閏うことができない。 単純に最高級店を作れば良いという話なら、市や府にあまり出来ることはない。東京にショッピングのブランド力で勝てないなら、他の方法で勝たなければならないのだ。(カジノは有効だけれど)

又、商店街の活性化という意味では、ドラッグストアだけではなく小売り店鋪にも中国人が入って行ける仕組みを作らなければいけない。これは決して銀嶺カードが使えるようにしたから終わりなのではなく、もう少し進んだ情報の提供があるはず。特に中国人は中国から日本に来たばかりで右も左も分からず、かつ、自由行動も極々制限されている立場なのだ。彼らバスの団体行動から大阪の街に出す所から始めなければならない。

 そして、街に出て購買しやすくなれば最終購買地を大阪になるかもしれない。大阪には大阪の良さを生かすべき。大阪のように歩きやすく、商店が密集している街は本来買い物天国になりうるはずだ。また京都奈良の国際飛行場は大阪にしかないため、京都など日帰りと考えれば大阪で2、3日買い物する日があるのだ。観光客にとってもメリットは大きい。

大阪市の戦略は、個々で立ち向かうのではなく、街ぐるみで買い物天国を作ることが効率的な戦略でしょう。

1、銀嶺カードより一歩進んで、旅行会社と提携してIDカードを作り、大阪の商店街で買い物した婆愛その買い物客のIDを整理し、購入した物をまとめて空港やホテルに運んでくれる仕組みをつくる。日本の最も優れた産業の一つは運輸ですから、これを生かしたい。単一の高級店に対して、商店街が勝てる仕組みをつくる。


2、大阪府が中国人が特定のお店で購入して中国に持ち帰る場合、その証明書を発行紙、超過貨物の料金を肩代わりする、ないし、飛行機の全体の荷重制限を超えない分で、大阪府が何席か分の貨物過重を購入しておいてそれを提供するなど出来るのではないか。(中国人は電子ジャー等重いものもたっくさん買ってくれます。持ってかえるのが大変なのでコレを援助できませんかね?)

3、密集した商店街へ誘うために中国人への絵の付いたマップの提供や中国人へSIMカードの貸し出し(中国製ならSIMロックは掛かっていないだろうから)彼らに対して、地図情報やお得な情報を流して誘導します。SIMカードは大阪のみ使えて空港で回収します。


などなど
大阪だからこそ、できることがきっとあるはず。

何か機会があれば、大阪の人たちと話してみたい。これも僕の目指すまちづくりの一部だと考えているので。
追記
 経済成長に伴う所得の向上の他、中国人向けの個人観光ビザ(査証)の発行要件が7月に緩和されたことで、昨年101万人だった日本に渡航した中国人観光客は今年は180万人に達する見通し。

というニュースがあった。
円高なんてなんのその、観光客は1年で約二倍に膨れ上がった。中国パワー恐るべし。ビザが発行されたとはいえ個人観光はすぐには多くならないと思っていたのだが、
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[2010/08/24 12:33] | 上海日誌 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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