ものごとのはじめ
図面のチェックをするとき、設計のアイディアを出すとき、
コンピューターで書かれた線の上にトレーシングペーパー(トレペ)を重ねる。
敷地の線だけの時もあれば、修正の必要な図面の時もある。

重ねるトレペはA3の白いトレペでもいいけれど,
出来れば薄くて黄色いロールトレペがいい。
図面の上にロール紙を敷いて、必要な長さよりちょっぴり余白を残して金尺を当てる。
この余白はアイディアの為の余白。何か思いついたときに書き足すためだ。

金尺にゆっくり人差し指と親指を当てて、背筋をちょっぴり伸ばして目線を真下に落とす。
金尺とトレペが直角になっている事を確認して、左手の二つの指に力を込める。右手でトレペのロールをしっかりつかみ、体の芯の方に引き上げるようにして「ザザっ」とトレペを切る。

トレペの切れ端が折れ目でうっすらと白くなっていて、無駄な折れ目も切り残しもないのを確認してから右手のロールを横に置く。代わりに机の奥側から鉄に皮が巻き付けられている丸い形の文鎮を二つ手前にもって来る。手の平にはしっかりとした重みと滑らない「ほぁっ」とした感触が残る。


トレペの丸まってしまう側を机に向ける。トレペと下の図面の位置を合わせてまずは文鎮を一つ紙の左上に置く。もう一つの文鎮は紙の右上に最後に配置するので出番は後だ。

もう一つの文鎮の出番の前に下の図面とトレペとの間の空気を抜かなきゃならない。右手の小指側の側面で左から「すーっ」とトレーシングペーパーをなぞる。小指をしっかり延ばし、手の平と小指に15度ぐらいの角度をつけるのがきれいに貼付けるコツだ。

この右手側面が感じるトレペならではの「ざらっ」としていて、ちょっぴり「ひやっ」として、手を吸い付くような感触が僕は好きだ。


 毎日何度もすることだけど、この感触を味わう時はそれまで悩んでいても、きっと何かが出来るような気がしてしまうのだ。


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[2010/02/26 02:02] | 建築・都市コラム | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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