上海日誌-28「世界で最も共産主義の似合わないこの国で。」
 中国の発展は目を見張る。上海だけをみれば共産主義とは何の事やらと考えるどころか、思案の枠の外だ。次に目に着くのは目覚ましい都市の高層群とおんぼろアパート。金持ち中国人と乞食のギャップだ。共産主義であればこんな景色など本来生まれないはずはない。
 共産主義であるはずの中国が_小平が実権を掌握した1978年より徐々に市場経済導入を取り入れてから数十年。この結果が如実に出ている。

 中国に来たら誰もが中国人の大仰とも思える親切さに感動するだろう。ちょっと知り合った関係なのに親身にチケットを取ってくれたり、空港に迎えにきてくれたり、信じられないくらい丁寧に対応してくれる。日本では考えられない事だ。そして、次に感じるのが中国人の裏表の激しさや、嘘を平気でつくいい加減さにイライラし、なんと信頼出来ない国民なのだと憤慨する。

 自分のためになら平気で人をこき下ろし、責任は全て他人のせい、自分は悪びれる事などない。お金が稼げるとなれば、一元でも儲かるように悪知恵を働く。こすいし、ずるいし、抜け目ない。と中国にきてしばらくたった日本人はこう考えてしまう。こんなこんな計算高い国民が働いても働かなくても同じ給料しかもらえないのだったら働く訳がない。共産主義などもってのほかだ。と。
 

 事実、リーダーは別として、進んで仕事に従事している人というのは、、多くないように思う。やっているように見せつつも、手を抜いているように思う。(日本もそうかもしれないが) まぁ、つまり、こんな利己的な国民がなぜ共産主義に走ったかと言えば、中国人があまりにも計算高すぎて、ちょっと頭の働く連中が農民やら工夫から搾取してあまりにも貧富の差が広がってしまったからだ。これはどうしようもないところまで行きそうだったので、針が真逆に振れてしまった。市場開放まで共産党支配の何十年を経ても、中国人の計算高い国民性は決してへこたれる事なく、自由市場が一部導入されるや否や一気に富めるものが貧民を食い散らかす世界が作り上げられてしまった。一方で共産主義では全く中国人は働かず、生産性は低く、食物自給率も100%とは決してならなかったはずだ。しかし、国に納める分以上を生産した場合は自分の懐にいれていいとなった瞬間から中国の生産性は一気に向上した。共産主義では中国人は働かないのだ。

 一方で共産党が出現しなかったらどうなっていたか。国民党の一派とその仲間が幅を利かせ、自由市場主義が到来したとしても利権を守ろうという利己的な人間が多すぎて発展を妨げただろう。

 やはり、日本人が思う典型的な「中国人」という国民性が有るのであれば、極端に失礼な言い方だが)中国人には仕事を一緒にやりつつも一方で、信用できるような保証をつけておかねばならないと日本人の経営者はかんがえてしまうだろう。「中国人」は結局のところ自分(ないしお金)が基本動機。とにかく会社のためとかいい商品をつくりたいという(希望観測的な)日本人的な職人感覚とは違う感覚を持っている。経営者としてはコントロールするのが非常に難しい国民性なのではないだろうか。

 自由市場主義を押し進めて行けば、より格差は広がり、中国国民は再び針を振り戻し昔の共産主義を懐古する日がくるだろう。去年の旅の中で出会った東欧の人々は共産主義時代を懐かしそうに語ってくれた。中国も近いうちにそうなるのだろうか。


※中国人のことを極論しひとくくりにした言い方をして失礼だと十分承知。
しかし、誤解を恐れずに書かねば意図がはっきりしない。どんな国民にも必ず国民性というものはあり、違う国民性を持つ日本人の目から見ればその違いは必ず見えてくる。お許しを。
追記
かなり中国人のことを悪く書いているように感じるが、僕自身は中国の方が大好きだ。しかし、大きな会社にいたときはそれは他の日本人同様に中国の方々の仕事ぶりには憤慨することもある。その憤慨した気持ちが頂点に達したときに、人はそれを国や中国の方々全体を指してしまうことがあるのだと深く反省。そうやって一番憤慨した状態で日本に帰った日本人が中国の方々のことを悪く表現するという負のサイクルが続いているのだと思う。
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[2009/09/09 01:33] | 上海日誌 | トラックバック(0) | コメント(1) | page top
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コメント
興味深くよませていただきました
[2009/09/09 23:37] URL | arukan #- [ 編集 ]
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