上海日誌-17「カレー粉を掛けると何でもカレーになる事と中国建築デザインが関係している件」
 バックパッカーの旅にはカレーのルーを持っていく。現地の食材を使って、大量のカレーを仲間とともに楽しむことが出来る。ジャガイモを入れようが、ナスを入れようが、牛肉だろうが豚肉だろうがカレー粉を入れればカレーになる。

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(カレー粉が偉大だという件)



 中国でデザインするということは、どんなカレー粉を作るかということに似ている。

中国ではデザイン事務所が設計したものを、設計院が図面化する。監理もデザイン事務所がするわけではない。工事もゼネコンがいるわけではないから、クライアントがすべて個別発注で契約する。そしてクライアントが途中でデザインを勝手に変更するのも日常茶飯事のようだ。加えて、建設後の使われ方も日本と違って圧倒的、施工が悪くて汚くなるし、使い手が勝手に改造していく。途中で用途すら変わってしまう。日本ではデザインしたものが、だいたいそのまま形になるのだが中国ではそうはいかない。

 繊細で薄味の建築など、デザイン後の荒波の過程で吹っ飛んでしまう。

 難しい設計もだめだ。施工が簡単に出来るように、そして変えがたいルールを作っておくこと。これがデザインに求められる。繊細な寸法など意味を成さない。表層的な操作など吹き飛ぶ。微細なデザイン操作も怖い、デザインが吹き飛ぶことを予想しておかなくてはならない。


 だから、中国では強い味のデザインが求められる。


話は戻ってカレー粉の話。

 カレー粉を入れてしまえば、何でもカレーになる。 にんじんとジャガイモいりのベーシックなカレーを作ろうとして、途中で気分が変わってナスとかひき肉が入ってもカレーだ。ベーシックカレーがナスカレーになるだけの違いですむ。それに後からチョコレートとかクリームとか沢庵とかの異物が入ろうがカレーはカレーなのだ。

 そう、後々の調理方法が重要なのではなく、

どんな味のカレー粉を作るのかというのが重要なのだ。

バーモントカレーなのか、グリーンカレーなのか、SB辛口カレーなのか、

これを生み出すことが中国的な設計手法なのかもしれない。
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[2009/06/06 22:39] | 上海日誌 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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