[0808028]Sayu’n,Shibam,Tarim
航空券を購入してサナアからサユーンへ。
 私ほど世界一周を長期間、かつ高速で、かつ航空券を買い足しながら旅行している人はまずいない。実際にこれからの日程は非常にタイト。その移動スピードから「高速パッカー」そしてお金の使いっぷりから「リッチパッカー」と呼ばれたりする(かもしれぬ)。
けれどもタクシー等の楽チン移動手段も使うので「へたれパッカー」の称号も得ている。
しかし、いいのだ。時間を買ってこそ旅。


 砂漠の摩天楼。Shibamはいつか来てみたかった場所だ。砂漠の中にある高層住居群。周囲は崖に挟まれている。この崖は川によって削られ乾いた地形だ。この地形自体に圧倒される。機上から雄雄しい大地に立つ摩天楼の眺めたときは衝撃を受けた。
 この高層建築が建てられ始めたのは8世紀ごろ。5~8階建て、30mほどの高さがある。
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高層建築となったのは恐らく防衛が主目的。水の確保の問題から崖上には砦を造れず、低地に造る必要があった。そして住居自体で敵と戦う必要があった。集合住宅研究としては面白い対象の一つだ。
また、地盤が固く、雨が少ないため構造が泥建築でたやすく造れることもあった。高層にすることで影を多く造ることも高熱地帯では有効であったろう。
泥と藁を混ぜて泥板を作り、積み重ねる。レンガとは違う土の建築だ。
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 建築単体のシルエットは構造と精度関係から下層が若干太く、曲がっている。これが驚くことにドゥッセルドルフにあるフランク・O・ゲーリーの集合住宅群と重なる。
最古の摩天楼と現代建築のデコンストラクチャ建築が相似しているのだ。
彼もここからインスピレーションを得たのだろうか。
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 都市計画的視点からは街並み保存のため幾つかの提案が考えられる。電線、保存・改修手法、看板、周囲環境保全、、、等等。イエメン政府は国内他の世界遺産に対して後手に回っている。

 シバームは素晴らしい都市だ。しかし、残念なことに昼過ぎに街に着いたため、熱すぎて長時間滞在することが出来なかった。暑いだけならいいが、水がない。店も開いていない状態だった。もちろん建物内部見学も不可能。もう少しじっくり調査したかった。
 

 シバームに着くのが遅くなったのは、オマーンへ抜けるバスの調査をしていたためだ。バスの路線が分からず、オマーンへのバスは9月中旬までない。空路で帰るにしてもイエメンは陸の孤島だ。となると、国境の街の名前を聞き、どうやっていくのか聞き込みをしていく。街の名前を連呼しても発音が違うので伝わらない、そこでアラビア語で書いてもらい、バス会社をしらみつぶしに探していく。(面倒の嫌いな)へたれパッカーとしては避けたい作業だ。航空会社のルートなども調査しながら、かつ、安全ルートを取る。バックパッカーがあまり通らないルートはいつも面倒だ。


 サユーンで水分を補給した後Tarimへ。この街はイエメンにおけるイスラム教の中心地であった街だ。街にはモスクが36もあり、人々は白く丸いイスラム帽子を頭にのせている。パキスタン人帽子と呼びたくなる帽子だ。実際多くのパキスタン人がこの街に学びに来ているようだ。なんてことのない街だが奇妙なことに気付く。

タリムは『軍事上攻略しやすい街』だ。

 これまで山岳都市を見て、いかに防衛するかの工夫を見てきたので、タリムのように無防備な都市があるのだと妙な気持ちになったのだ。他国もイスラム社会であればこの街が攻められることはありえない。
ある人のことを思い出した。旅人の中には変な経歴を持つ人がいて、元々軍司令部にいたなんて人もいるそうだ。彼は街に何日か滞在し、高台に登って考える。一師団持っていたらどうやってこの街を制圧するかをシミレーションするのだ。頭の中で攻略し終わると、次の街へと移動するらしい。タリムは彼にかかったら1秒も持たないだろう。

一日で大量のジンジャエールと水を消費した。水は重要。
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[2008/08/28 22:19] | 世界一周旅行 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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