[0808019]Haifa → Naharal → Tel Aviv
バハーイ教の神殿、階段公園を見学してナハーラルへ。
この街を航空写真で見てから一度見てみたかった。

イスラエル人の誰もが「何でナハーラルなんて小さな町に行きたいんだい」と聞く。しかし、航空写真を見れば都市計画家は行ってみたくなる。

s-100_6548.jpg建設当時

s-100_6547.jpg現在



ナハーラルでは運良く現地ガイドを紹介してもらった。聞けば日本人でこの街に来たのは私が初めてだと言う。

ナハーラルはムシャーブ(Moshav)と呼ばれるコミュニティビレッジ。ここではそれぞれが村の中で自分自身で仕事をし、お互いの品を買って暮らす。ナハーラルはイスラエルではじめてのムシャーブだ。ナハーラルは87年前の1921年に建設された。ムシャーブは現在世界に450ほど点在する。建設当初より80家族ほどが入り、初期の20年には20世帯ほど入れ替わったが、それからは10年に1家族が入れ替わる程度だ。

現在75の農業世帯がおり、150ほどの住宅がある。人口は800人ほど、高校に集まる近隣をあわせれば1200人ほどがこの村に関わって暮らしている。

都市プランは建設当初から変わらない。この村に住む家族(ファクトリー)が平等の土地を持つことを理念としているからだ。ただ、この形態で問題がなかったわけではない。

1、住宅から最も遠い外縁に農地や畜舎があるため防衛が弱い。周辺のアラブ人などからの攻撃を受けやすく、現在でも盗まれるそうだ。

2、拡張性に乏しく、昔と同じ土地面積では十分な収入を得られないそうだ。これには現在の2つのサークル(円形道路)に加えて3つ目のサークルを作って拡張したいと行政と裁判で争っている。

 実際の街を歩くと航空写真ほどの衝撃はない。イタリアで訪れたパルマノーヴァよりプランの明確さもない。この都市は平等という理想によって作られた街。実際の都市像を意図してつくられたものではない。航空写真が良くても実際の街の景観は大したものではない。会社を辞める前に13haほどの住宅地開発に携わった。初期構想としてはいいが、航空写真のように上空から考えていなかっただろうか。もっと人間的なスケールでの詰めが必要だった。計画がそのままの形で進んでいるはずはないが、いまさらになって色々とアイディアが浮かぶ。

都市計画や建築の失敗は一生残る。姉歯ビルのように作りなおすわけにはいかないものばかり。学んでも学んでも、まだ学ぶべきことがある。
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[2008/08/19 06:00] | 世界一周旅行 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top
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コメント
ヒロキさん。お久しぶりです。かもめ食堂でお会いしたのも何かのご縁か
ちょくちょく、前の分からこのブログを読ませていただいています。

写真も絵もステキですね。

そして・・・目の前にあること、風景、世界や人について
毎日こんなに深く考えている人がいるんだと感心します。

きっと今回の旅が、また日本での素晴らしい建築に役立つのでしょうね。
私の家も建築家の方に設計を依頼して作っていただきましたが・・・
見てくれはよくても、不便なところや、あぁ手抜きだなってところに
住んでみて気付きます。
なんかちょっと悲しいです。
人の家だけど、自分が住むわけじゃないけど
自分が住んでも良いなって思うくらい大切に家を建ててくれるような
建築家にヒロキさんのような人はなれるんだろうな。っと思いました。

すみません。小学生の感想文みたいで。

良い旅を。
[2008/08/20 13:08] URL | shiho #- [ 編集 ]
>Shihoさん
 お久しぶりです。ブログ見ていてくれてるそうでありがとうございます。旅行であった人は、大体一見さんが多いようなので驚いています。

 過去のブログは文章もミスが多いので、本当は整理したいものです。写真も
ありあわせですし。ただ、毎日何とか書き続けているのは自分でも自分を褒めてあげたいです。でも、この「書く」という行為があるから、真剣に世界から発見を得ようとするし、頭の中も整理されます。大変ですが、最後まで続けてみます。


 ブログに書く何倍ものことが毎日起こります。バスに乗っただけでもいろんなストーリーがあるのは旅行者ならなんとなく分かってもらえるかと思います。

 今回の旅が建築設計に役立つといいなと思っていますよ。


素直に感想を書くと、小学生の作文のようになりますね。(笑)
[2008/08/21 03:09] URL | Hiroki #- [ 編集 ]
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