[080525] Wien → Bruno → Prague

 ウィーンを抜けてチェコへ。この旅で14カ国目、私にとって通算46カ国目だ。10年前夜行列車でウィーンからベルリンに抜けるときにチェコを通過した。その夜の12時を境に日本人はビザなしで入れるようになる日だった。要するに私はビザなしでチェコを通った初めての日本人になった。


ただその日、チェコでユーレイルパスを使えないことを知らなかったため困ったことになった。けれども心やさしい車掌さんとチェコ語も英語も分からない可哀想な日本人学生の組み合わせはこういった問題を解決してくれる。そう、見逃してくれたのだ。若いときの旅には温情という祝福が与えられる。


28歳にもなるとそうもいかない。後日談になるがプラハの地下鉄にて冷酷な仕打ちをうけた。切符を26kcのところを知らずに20kc買って地下鉄に乗ってしまったのだ。待っていたのは検察官。間違っているともしらずに笑顔で見せたところ、これではダメだと700kc(約5000円)もの罰金を取られてしまった。たった6kc(40円)の値段を間違えただけでこの仕打ち。あからさまに狙われていた。地球の歩き方には古い情報で20kcだと書いてあったのに変わったそうなのだ。本当に冷酷な仕打ちをうけた。お金をもっていなさそうな格好をしているため、無銭乗車をしているとの決め付けられたのかもしれない。服装をよりよくすればよいのだろうか。



中欧でもバスが圧倒的に安い。片道の場合では値段が結果的に4倍以上違った。特急にとってしまうと予約券まで買わされるからだ。ただ今回は時間の節約のため列車を使用した。(後からひどく後悔したが)

ヨーロッパの旅を安く上げようとするならばユーロラインというバスがある。ユーレイルパスと同じように乗り放題のチケットで1ヶ月3万5千円くらいだ。バスは西欧のみならず中欧もモロッコも幅広くカバーしている。ただ、各国の国鉄が参加するレイルパスと違って、ユーロライン社1社で行っているため少々不便な点がある。現在は本数が大分増えているようだが行く先が大都市に制限されてしまう。そして、あくまでユーロ「ライン」なので近くの町に行きたくても遠回りせざるを得ない場合がある。「ネット」ではないのだ。都市を網目状に繋いでいない。今回は使用しなかったが利用価値はあったと思う。


途中Brunoという街に立ち寄った。ミース・ファンデル・ローエの傑作「トゥーゲントハット邸」を見るためだ。現在では世界遺産にも認定されている。この住宅を知らない人が見たら、ただのおんぼろ住宅だろう。建築を学んでいる以外にとって正直面白いとは思えない。けれどたくさんの人が見学に来るようで、予約が必要な(元)一般住宅。建築家にとっては霊的あらたかなという場所なのだ。

 ミースのバロセロナ・パビリオンと同時期に作られた。そこで見せたユニバーサルデザインの理論を住宅に反映させた。特徴的な十字の鉄骨フレームとRC床で壁を重力から開放する。生活空間ともあって空間はカーテンで仕切る。傾斜地の敷地をうまく使って、庭を居室に取り込むように設計している。前面ガラスもハイテクである。電動によって窓が下部に収納されるようになっていた。
この住宅は衰徴しながらも常に再生してきた住宅。私はコースが異なったので参加していないが、大学3年後期の課題はトゥーゲントハット邸の増築が課題だった。今、その課題を与えられたらどうするだろうと考えてみたが、施主の希望が分からないのでは何もしようがない。と、現実に引き戻されてしまった。
兎にも角にも建築のマスターピースをまた一つ見ることができた。


車窓から一面の菜の花畑と小さな住宅を眺めていた。美しきドナウの風景だ。

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