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エミリア•ロマーニャ州地震レポート4
今回の震災の大きな被災地の1つであるFinale Emiliaに行ってきました。Finale Emiliaは人口16,072のコムーネで、(5月20日から始まる、2つ目の大きな地震(5月29日)の地震で大きな被害を受けた街です。
3時間程度の滞在でしたが、現地の方やボランティアの方、キャンプ運営者など人に話を聞きながら現地の状況を把握してきました。


■現地までの風景

 農家の古い家屋や物置場が大破しているのが点々していますが、近年20~30年に建てられた建築に関しては外見上は特に問題が内容に思われます。屋根の下の角部が地震の応力と屋根の重さも手伝って、内部の柱と梁の結合部が鋭角になって崩れているようでした。建物が壊れていない住宅でも、庭にテントを張ってあるのを見る限り地震に対する恐怖は薄れていないようです。また、大規模に崩壊している工場(倉庫)もありました。
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当初から大分弱まっていた建物が地震で一気に倒れたという印象



■Finale Emilia のキャンプ場

 現在、5つのキャンプに2200人が避難していること。これらのキャンプでは8人が入れるテントが Protezione Civileによって設置運営されています。避難民の条件としては自分の住宅が住めないと専門家(消防、エンジニア※構造家 )に認定された方が入っています。1つのテントには1家族が原則ではあるが、1、2人世帯の場合、何世帯かで一緒にテントに入ってもらっているとのこと。足りていないものは無いとのことで、落ち着いて生活出来ているとのこと。ただし、このテント生活がいつまで続くのか、続けるのかは決まっていません。
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キャンプ1の入り口。

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キャンプの看板。責任者やルール等が公開されている。


 当面キャンプ場に困っていることは無いが、小学校の建物が危険なので9月から再開される授業がどうなるか心配だという声を、キャンプの責任者より話を頂いた。



■ボランティア

Protezione Civile 等登録されたアソシエーションが入って運営しています。(この点は話を聞く人により異なり、いまいち不明) キャンプ村はアソシエーションが運営し、1週間ごとに内部でボランティアメンバーが入れ替わる仕組みになっている。基本はこれまでにアソシエーションに加わっていた人間が、ボランティアとして現地入りしているが、現地でも直接来た人間を採用する場合もあるとのこと。建物内部には現地に住んでいた人、モデナから来た人など近郊が多いがイタリア中から来ていました。
 アルピニストのグループ、退役軍人のグループなど登録アソシエーションは色々です。

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■自主的避難キャンプ

 街の中には多くのテントが張られていました。避難者に話を聞いてみるとこれらは自主的な避難テントだということです。「家はあるが夜は地震が恐いので夜に集まって外で寝て、一緒に夕食を取る。公式の避難テント場は老人の為であり、街中の自主的避難所には若者が多い。新聞で報道されている避難者には、自主的避難民は数に加わっていない。(テント生活をしている被災者はテント村が把握している2200人より1000人ぐらい多い可能性がある) ここではコムーネからは(公式避難所で受けているような)何の援助もない。現在、特に困っていることは無いが、電気が無いことが不便である。その援助が欲しい。Protezione Civileが7月の終わりぐらいに自体は収束する(地震の可能性が減る)というので、とりあえず、それまではテント暮らしをするだろう」との事です。
 
 私の目からは野外で寝るのは不必要にも思える部分もありますが、怖がっている仲間と共に避難生活することもコミュニティの大事なイベントのようです。それは否定することではなく、私は良いことだと思います。自主的避難所の近くにはバーなど、仮設店舗も立ち始めています。
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どこかでみたことある風景と思ったら戸山公園ですかね。


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共同の食料

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近くにはバーなども設置されている。

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話を聞いた人々。文句を言いつつも現状を受け入れているようだ。若い人たちがたくさん集まって、夜は一緒に食事を食べるのだという。イタリアの地元コミュニティは強い。厳つい格好をしていても、やっぱり地震が恐いらしい。


■街中の被害の様子。
 いくつもの道が危険のため通行禁止になっています。住民もその区画からは追い出され、避難を余儀なくされています。金網にはいくつもの情報(店が開いているかどうか等)が張られています。
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案内が張られた金網

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大きな損傷を受けた建物は安全のため取り壊しが始まっている。

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プレファブの仮設店舗


■歴史的建造物の被害
 多くの歴史的建造物の被害が出ています。地震後に半分だけ残ったシンボル的な時計台も本日行ったら解体されていました。無惨にも破壊されたCastello delle Roccheです。これらの修復には多大なお金、多大な研究時間と再建のための時間がかかります。今回の地震以前のイタリア各地の街の修復も済んでいない状態で、本当に予算がつくのか疑問です。
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シンボルの一つのお城で古い歴史を持つ。

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崩壊した時計塔。この街のシンボルで、最も古い建物だった。よくテレビに映っていたものです。

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元の姿と、途中段階の写真(webより)

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崩壊した歴史的建造物の対面にある建築は全く問題ない様に見える。街中にある建築の年代によって、耐久性に大きな違いがあることがイタリアの地震災害の特徴と言えるでしょう。


■想定される問題点
 行政や都市計画側からの話が聞けていないので何とも言えないが、Protezione civile nationaleから安全宣言する予定の2ヶ月後から、どうなるかを余り想定していないようでした。仮設住宅がいくつ必要になるのか想定が出来ていないのではないでしょうか。テントではプライバシーも少なく、困難です。今後避難生活の為のプレファブ住宅も想定されているのかすら分からずでは住民は不安です。少なくともキャンプの責任者には知らされていません。世帯に1つの住宅と考えて、単純に考えてテント以上の数の仮設住宅が必要になります。何処からどう仮設住宅を調達するのか、イタリアのことですから、これからが非常に遅い動きになるでしょう。日本も昨年の大震災で使った(もしくは使わなかった)プレファブ住宅が輸送出来る様になっているでしょうから、これらを輸送するだけで十分協力出来るかと思います。イタリアは政治的な問題で簡単には仮設住宅ですら建ちませんので、今から輸送しても十分間にあうでしょう。
 
 本設に関しても、地震被害のあったラクイアのように、歴史的な建造物の再建の為の研究にも実際の建設にも非常に時間がかかります。そもそも、そのプロジェクトが執行されるかどうかも分かりません。通常の住宅であっても予算がついて執行するまでに非常に時間がかかります。例えば2002年に地震が起きたモリーゼ州の村々では未だに修復が進められています。それも10年間ずっと修復しているというのではなく、2012年に予算がついて、工事を始めたという住宅も多く見られました。そんな中、エミーリア•ロマーナ州の街中をどのように再生していくか、もしくは箇所によっては適切に諦めるのかも、専門家の中では議論になりそうです。
 
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[2012/06/21 09:02] | 震災復興 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
HUB in Milano!
ミラノのHUBにあるco-working spaceを見学。
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木のテーブルに座っているメンバーが常にこの場所を利用している、段ボールの机に座っているのが限られた時間で場所を借りているメンバー。利用料は木のテーブルでも一ヶ月300ユーロとそこまで高くない。



HUBはイギリスから発足し、ソーシャルと環境の問題を解決する人を育てプロジェクトを生み出すことを目的とし、手法として社会と環境問題を解決するアイディアを持つ人々が一緒の場所で働く。その中でフォーマル、インフォーマルに情報を交換し、また世界中にあるHUBネットワークから知の刺激を交換する。現在ではスタートさせたいプロジェクトに適した人を世界中にあるHUBのネットワークから紹介してもらうことも出来る。
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世界中にあるHUB。現在日本にはないが、日本にも作ろうという動きがある模様。出来たら是非利用したい


 このようにアイディアを熟成する機会を提供するだけはなく、出資者と会い機会を作りプロジェクトをスタートさせて行く。 非常に面白い話が聞くことが出来た。初めはインキュベーターとか、渋谷でのコワーキングスペースと何が違うんだ?なんて思っていたけれども、そもそものコンセプトが違っている。社会と環境問題を解決する、という使命が根底にある。だからこそ、メンバー(全世界で4500人)は信頼関係によって成り立つ。
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ミラノのメンバー達。名前、プロジェクト、専門を書く。この自分自身で行っているプロジェクトの欄を書くことが出来る人間こそHUBのメンバーにふさわしい。


 10年前は素晴らしいアイディアを持つ人が、人に宣伝して、人を巻き込むタイプのネットワークだった。学生時に自分たちで大学を越えたネットワークを一緒に作ったときは、そのコンセプトで作っていた。ただ、現在においてはスタート地点自体が違う。新しいアイディアは正しい人(right person)と共に生み出して行くものというスタートに変わっている。

まずはグループに入る前提として自分自身が何かをクリエイトしているRight personであらねばならないけれども、一方、自分の仕事や研究だけに没頭していても、世界の急速な動きからは外れてしまう。きちんと、自分が化学反応を起せる場所に身を置く必要がある。それは大変な作業量のように思えるが、HUBのメンバー達は楽しそうにやってるようだ。緩やかな連帯がそれを可能にしているし、そう、新しいアイディアは「楽しそうな」所から生まれるんだよね。うっかり、忘れてた。実は、世界中のHUBの設立者の平均年齢は28歳程度。新しい世界に敏感な人々が、新しい世界を作っていく。

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設立者と一緒に、運営側として働くVITAさん。1時間以上熱心に説明してくれた。 自分と同じぐらいの年齢。刺激になります。



http://milan.the-hub.net/
[2012/06/21 06:40] | 建築・都市コラム | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
「Provvidenti~Molise州の田舎町〜」
 南イタリア•モリーゼ州の107人しか住民がいない、中世の街並が残る小さな小さな村Provvidenti(プロビデンティ)。
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端から端まで歩いても5分と掛からない。モリーゼ州で最も小さいこの村でまちづくりのワークショップを行った。発起人が地元出身で少数で行っているので、どっぷり街に溶け込んでのワークショップ。過疎の村でにしっかりと入るのは日本を含めて初めてだったので色々と発見の連続だった。

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村の街並






この村で一番驚いたのは、生活に必要なものが自分の村で完結していること。ただの田舎の過疎村でなにも無いと思っていたのに、逆に何でもあったという驚き。家は地面の石で作っているし、石灰も地元でつくっていた。地下水も豊富で美味しいし、土壌も豊かだ。農家に朝訪れて食べさせてもらったのは、畑で取れたトマトで作ったトマトソースや自家製オリーブオイルを使って石釜で焼くピザ。村に出来たレストランで出てくる食事は現地で取れたものばかり。近くの農家の人がコーヒーを飲みがてら、自分の家で作ったヤギのチーズを持ってきたり、自宅でつくった漬物など地産食材ばかり。農家のおじさんは機械も自分でオリジナルで作っていて、鉄骨と油圧ポンプを組み合わせた薪割り機など発明したり、イノシシが出て畑を荒らせば銃を持って200kgものイノシシを退治するスーパーマンだ。女性はモリーゼ地域特有の刺繍を行うなど、文化も何でも揃っていた。自給自足で豊かに生活する術を彼らは全部知っていた。

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地下水脈も豊富で、きれいな水として知られている。
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美しい刺繍
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近隣の街と共同でのイノシシ狩り。もちろん、1日で20頭以上退治した。もちろん、その後はイノシシ鍋だ。
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フランツおじさん作の油圧式薪割り機。

 この村は初めに考えていたような弱々しい村じゃなく、一つの独立した国の様に思える。イタリア語では「村」のことをPaeseと呼び、また、「国」の事もPaeseと呼ぶ。イタリア語では村=国なのだ。Provvidentiは決して見向きもされない過疎村じゃない。この村の素晴らしさを僕らは知らなかっただけだ。



■Provvidentiの魅力
 プロビデンティは本当に静かな街で、街の中にある音は全て自然から聞こえてくる音だ。風の音、水の音、鳥のさえずり、小麦がざわざわと揺れる音。ユーロ本大会中、サッカーのイタリア代表が得点を決めても、村の中からは一切の音が聞こえてこない。普通の街なら、狂喜乱舞の声が聞こえてくるはずなのに。
 この静かで、時間の流れから外れたような雰囲気が実に心地いい。道ですれ違う全員と自然と挨拶をかわして談笑する。もちろん、よそ者である僕に対してもだ。とても温かく、人なつこい村の雰囲気がとても好きだ。Provvidentiから少しでも離れて街に来てしまうと、そのうるささにストレスを感じてしまった。村人が話してくれた「バカンスにイタリアの他の街を訪れても、1週間もするとストレスで村に戻ってきたくなる」という気持ちが良く分かった。

 ワークショップでは、村の人に自分たちの村の魅力がどう余所者には見て取れるのか知ってもらいたい、村のことをより考えてほしい、そして、僕らが感じたことをネタに話を聞きたいと言う主旨で、「Provvidenti」のココが好き!という僕らの印象(ファースト インプレッション)を村の施設を借りて発表した。

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2日見たものを簡単にまとめたものだけれども、村人にはそうそう、これもあるね、そうかなぁ、なんて言われながら、色んな話を住民から聞くことが出来た。正しいステップが踏めただろうか。

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ワークショップの為に作った、Provvidentiのキャラクター。Prince di Provvidenti.
Vサインは Pro"vv"identのダブルピース。



■地震からの再建
 もちろん、この村も多くの問題を抱えている。過疎化、高齢化、若い人への職がないこと、商店がないこと、空き家、地震によって壊れた建物がある。2002年にProvvidentiのすぐ側で大きな地震(といってもM5程度)があって、多くの家屋がダメージを受けた。10年経った現在でも多くの建物が再建中です。それも10年前から再建しはじめているのではなく、予算がついたのが去年からというように決済が非常に遅いというイタリアならではの政治的問題が見えてくる。そもそも過疎化して、空き家ばかりで、老人ばかりの村で一体、再建して一体何があるのだろうかとも思う。もちろん彼らに自分の愛する家に再び住んでもらいたいと思うけれど、人口は100年前の1/10まで少なくなっているのだし、彼らが亡くなったときにそれはどうするのか。現在の日本の震災復興と同じような問題が見える。
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 他の街だがコムーネがお金を出して再建している住宅に、売り家の広告が貼られていた。空き家ばかりで買手も少ない住宅をコムーネが全てお金を出して再建する必要があるのだろうか。そのお金を他のことに使えれば、、、、。



 しかも、被災住民は地震の恐怖を忘れていない。どうせ行政から補助金を貰えるならば、石積みの住宅でないほうが良いように思っているようだ。(かといって、ただの補修だった家もあるし、構造自体は変わらなかったりする住宅もあるので、良く分からないのですが)僕らにとっては素晴らしい景色でも、彼らからしてみると特徴のない中世の街並なので、Provvidentiの住民もイタリア人もその良さに気づかない。外国人と現地の感覚とは異なるようだ。例えば新しく再建された建物は、白色や黄色で塗られてしまい、僕の目からは中世の街並に対して主張しすぎているように思う。そこで僕が「ある程度景観協定をつくるなどコンセンサスを作って行かないといけないね。」と、地元出身の友人に話しても、「そうかい?全く理解出来ないな。きちんと色が塗られていたらきれいじゃないか。俺は白が好きだよ!」なんて言われてしまう。 都市計画家としては、この景観が変わって行くのは実に勿体ないなぁと思うけれども、まずは街の素晴らしさを共有するところから始める必要があるだろう。日本でも同じだけれども、自分自身の良さにはなかなか自分では気づかないものかな。

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石積みの中世の小さな村にこんな色(写真より、ちょっと色がきつい)が塗られるのを見たいでしょうか?



■村の風景 
 プロビデンティ周辺で、イタリアで(北海道でも)良く見かける干し草をロール状にしたもの。牧畜用やらサイロに突っ込んで堆肥にしたりするようだ。これが写真のはまだ良い方だけれど、全面ビニールテープだと光が反射して、景観を壊しているかなと思う。昔は麻の紐を使ってたけれど、せめて光らないビニールってないものだろうか。これが発明されて普及すれば、世界中の牧草地の景観は驚くほどよくなるはずだ。
 もちろん、10年前ぐらいに比べたら、光沢の問題はだいぶ良くなったように思う。イタリアでは歴史的な街並から見える範囲には太陽光発電は禁止されており、Provvidenti周辺も設置が禁止されている
イタリアではヒカリものがどんなに景観に対してネガティブなインパクトを与えるかのコンセンサスは取れている。丘陵地帯の風景にとって、ヒカリものは悪なのだ。(←イタリアの太陽パネル景観問題)
 一方、南米やアジアでは山岳地帯の風景がトタン屋根によって壊されるのを良く見かける。風景とマテリアルの問題は大きい。これからもこの問題を諦めるのではなくて、機会があれば素材の会社と提案を持ちかけて、材料からの解決も探って行かなければいけない。以前書いた企画書


Provvideniの周辺は農業地として使われている。現在も専業農家として行っているのは4家族のみ。インタビューをさせてもらった農家は70haを1家族(といっても4世帯)で運営している。小麦等は機械と土地さえあれば、手間も余りかからず一気に出来る農業形態。もしも、他の兼業農家が農業を辞めたとしても、専業農家が土地を買い取り、現在のような景観が残るはず。また、1つの農家が多くの土地を所有しているということは、景観のコントロールもしやすいだろう。

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親子三代4世帯の長。おじいちゃんとおばあちゃん。昔の二人の写真の前で1枚。
 

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その者蒼き衣を纏いて金色の野に降りたつべし(笑)


■エネルギー
風の強いこの村の丘には、この風力発電は4年前に設置された。常に回り続ける風力発電を見ていると、なんだか誇らしい気になるのはなんでだろうか。ただ村が場所を貸し出しているけれども、この風力発電の電気はProvvidentiに入って来ていない。風も、村の資源と考えたら、この風がつくるエネルギーを村で使うことが出来れば、自給自足の村にとってふさわしいかなと思う。
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■Provvidentiに戻ってきた人たち

 第二のProvvidentiはカナダにある?第二次世界大戦後多くのイタリア人。とくにこの地方の人間が海外に移住しました。特にカナダのモントリオールにはProvvidentiのみならず、周辺の街からも多くの住民が移住したとのことだ。ただ、彼らがまた、なにもないProvvidentiに戻って来ている。
この空気を一度でも知っていれば、この心落ち着くPROVVIDENTIにまた戻ってきたくなるのだろう。

(カナダで20年も働いていた村人、スイスで長くはたいていて、リアイア後にProvvidentiに戻ってきた村人等から多くの話を聞くことができた。)







 

■(思いつき!)アクションプロジェクト

この街で実現したらおもしろそうだなと思ったのは、

(!)石積み再建スクール
 伝統の石積みによる住宅の再建を、その技術を知る住民に指導してもらいながら行うこと。現在は閉じてしまったかつての石灰製造所を再生し、石も地面から採取して、屋根の煉瓦も粘土を集めるところから始める。作業に従事する人にもアイディアがある。夏には子供世帯がバカンスに帰ってくる。たった20人ほどだが、40歳以下が10人しかいないこの街にとっては若年人口が200%アップわけなので、この期間限定の若い力を活かしたいところ。また建築を学ぶ学生や、イタリアの田舎に興味があるひとを集めて、ゆっくり力を合わせて3年ぐらい掛けながらゆっくり再興できれば面白い。空き民家はたくさんあるし、誰かに住宅を購入してもらってもらう代わりに、労働力や道具に関して村が力を貸すという仕組みでも面白いかもしれない。



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 この村の土地は住宅にも使う石の石灰質が多分に土壌に含まれているためか、イタリア人でも驚くほど大きなカタツムリの貝殻を見つけることが出来る。


 (2)村人なりきりツーリズム
 農業体験というよりも、一緒に農家として暮らしてもらうこと。もちろん村の一員であるからには作業もしてもらうことになる。アグリツーリズムのような体験型観光から一歩進んで、その街の住民のように振る舞う一時的に転身型観光が出来たら面白い。ここには羊飼いでも、パン作りでも、農業でも手芸でも何でも揃っている。例えば、チンクエテッレ周辺で行っている新しい観光実験_(泊まりに来た人は住民と経験を共有しなければならない。街自体が開かれた街)なんかも参考になるだろう。

主旨は違うけれどもWWOOFなどの仕組みも組み合わせていい。

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石釜で作るピザとパンは、本当に美味しかった。手に持っているのはピザにも使う自家製のトマトソース。
朝から、樽からワインをコップに入れて一緒に!

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(3)静かな音楽祭
 夏には多くの音楽フェスティバルが行われるけれども、この村のふさわしいのは静けさであり、自然から聞こえてくる音楽だろう。ロックやパンクは論外だし、ジャズもクラシックでも違うように思う。そこで、こんな音楽祭があった良いと思う。何人かのアーティストに自然の力や音(風や水、川の流れ、家畜、動物、昆虫)を使って、音を奏でる装置をいくつか作ってもらい、期間を決めて村の中や周辺に設置してもらう。音楽祭というより、越後妻有で行っている大地のトリエンナーレのイメージに近いかもしれない。この音楽祭を有名にするアイディアもある。この村の静けさを体感してもらうため、村への入場者には「静かにしてね」という意味で×印の付いたマスクを付けてもらう。おしゃべり好きのイタリア人にカウンターパンチを食らわせるような静かな音楽祭は、村のコンセプトに合致するし、村を知ってもらう良い機会になってほしい。




外部から、学生レベルでとりあえず始められるものとして考えてみたが、こんな3つのアクションプランはどうだろうか?
[2012/06/16 08:47] | -都市 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
パルミジャーノ レッジャーノ
イタリアチーズの王様と言えばParmigiano Reggiano(パルミジャーノ レッジャーノ or英語だとパルメザンチーズ)です。

**
名前の由来は地名からきており、パルマ、レッジョ・エミリア、モデナなどのエミリア・ロマーニャ地方で作られ[2]、DOPの認定を受けたものだけが刻印を押されて「パルミジャーノ・レッジャーノ」を名乗ることができ、認定を受けられなかったものは側面に×印をうたれてしまう。
原料は、前日に搾った牛乳を一晩置いて分離した乳脂肪分を抜いたものと当日の朝搾った牛乳を混合したものを用いるので、1日に1回だけ製造できる。 水分を完全に抜き切り、18から36カ月、長い物では5年以上熟成させる為、超硬質のハードチーズとなり、アミノ酸が結晶して白い斑点ができる。


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wikiより

今回の地震ではパルミジャーノチーズの生産地である場所で起こりました。パルミジャーノチーズの倉庫が酷く損害を受けました。酪農全体で500億円ほどの被害が出ています。パルミジャーノチーズの熟成所が壊れたため、熟成期間中だったものを含めて売り出しざるをえません。よって、この近日中に一気にパルミジャーノ•チーズが割引で販売されます。

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写真はhttp://www.tempi.it/altro-che-indignati-cosi-reagisce-lemilia-rurale-a-mezzo-miliardo-di-danni#axzz1xHYozIqmより

 しかし、その後工場を再建して、新しく作るにしろ、2〜5年ほど熟成を要するチーズなので、しばらくは通常の値段では食べられなくなるでしょう

ですので、日本でも パルミジャーノチーズを見つけたら、今が買いです。

 クラフト社等市販されている振りかけタイプのでは無くて、固体のパルミジャーノ チーズは本当に美味しい!風味も香りも全く違います。
 是非、この機会に食卓で食べられると思います。このイタリアチーズの王様が今後なかなか手に入らなくなりますし、パルミジャーノチーズを購入してもらうことで、復興にも僅かながら力になることが出来ると思います。



砕いたチーズにジャムや蜂蜜を付けて、ワインのつまみとするのが、パルマ流です。

 ※イタリア旅行の時にデモ街のチーズ屋さんでも購入できます。イタリアだと36ヶ月熟成でも100gあたり250円ほど。1kg以上買えば真空パックにもしてくれるので、イタリアお土産にもオススメです。
[2012/06/09 19:07] | イタリア | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
エミリア•ロマーナ地震その3
6月3日にも地震がM5.1の地震がありました。震源地が徐々に西に移って来ています。
(2)震源地




 http://www.meteoweb.eu/の 6/5日21:20分の記事によれば
5月20日から計638回の地震があり、そのうち13回はM4.0を越える地震であった。26人の死者が出ており、350人以上が負傷した。100万人以上が震源に近い位置に住んでいる。77.000人が工場関連で働き、14.000人が農業関係で働いている。

(震災後)市民保護団体から4,500人、1,150人が消防団から働いている。(ほかにもボランティア)

sono 15.574 i posti letto disponibili, di cui 12.180 occupati (9.265 nei campi di accoglienza, poco piu’ di duemila in strutture coperte, altri negli alberghi dopo la convenzione stipulata fra Regione e associazioni di categoria)
15,574のベッド(寝床)が用意され、12,180が埋まっている。そのうち 9265が避難所(体育館、キャンプ場と思われる)、2000人強がテント?、 その他は宿泊所(レジョーネやアソシエーションと提携したホテル等の簡易宿泊所?)に避難している。

約270の学校が全面的もしくは部分的に被害を受けた。
(注:街の建物の崩壊は5月29日時点で7000軒を越えていたので、私は現在の被害を1万軒を越えているだろうと予想しています。)


s_(1)キャンプ
キャンプ場写真
設置はDipartimento Protezione Civile nazionale tramite il Coordinamento delle Regioni(イタリア市民保護団体とでも訳すのでしょうか)に依ります。



イタリア政府は、被害にあった人々への免税措置をすることを決定していますが、例えば地震があったエミリアロマーナ州の特産であるパルメザンチーズ工場に200億円以上の被害が出る等、今後の産業にも大きく影を落とし、失業問題も発生するでしょう。
 現在、SMSを通した募金活動も始まっていますが、地震が収束する気配がなく、まだまだ市民の間に不安が広がっています。


http://www.ingv.it/より 5/20日からの地震発生回数とマグニチュードのまとめ (6/4付け)

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INGN = Istituto Nazionale di Geofisica e Vulcanologia(イタリア 地理学と火山学研究所より)


被害の様子(METEO WEBより) 被災地の写真が豊富

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地震による陥没地。断層が走っている写真も上記サイトで見ることが出来る。
街中では一部 液状化も見られる。


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イタリア 地震リスク図

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地震の被害簡易分類


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Finale Emiliaの時計塔の崩壊
[2012/06/06 10:40] | イタリア | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
20120529エミリア•ロマーナ州の地震その2
先日の5月20日に引き続き、昨日、朝9時、日本時間で5月29日16時に再びM5.8の地震がありました。
(アップするのが少々遅くなりました)


モデナ県、ミランドラ付近を震源地とするマグニチュード5.8の地震が昨日発生し、この地震を受け、50ものマグニチュード3程度の余震が続いているエミリア・ロマーニャ州です。

今回のこの地震は、20日に起こった大地震から、皆が落ち着きを取り戻しつつあった矢先に起きたもので、工場での安全検査をしていた建築家、工場内で作業中の労働者、教会の復旧のために下見をしていた技術者、家へ消防署の誘導で身の回り品を取りに戻っていた住民等を始め、17人の方が亡くなりました。この他にも350人の負傷者、内、12人は重傷をおっています。そして14,000人に上る震災避難民がでています。倒壊家屋は数々の余震の度に増える一方です

サイトhttp://concordanz.exblog.jp/より(良くまとまっていたので使わせて頂きました)


次の日(5月30日の朝刊の地震概要(1) を載せておきます。
(1)地震概要


被害が多く新たに3つのドウモが崩壊しました。(2)
(2)教会崩壊

現在も余震が続いており、まだ、安心しきれません。12年5月19日以降からの地震活動をINGVがまとめていましたので紹介します。
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これを見ると断層が良く分かります。日本も東北大震災後4cmほど東に動いて中国から遠ざかったとのことですが、地球の歴史を考えれば、いつかイタリアもヨーロッパから切り離されて島国になってしまうのかもしれません。



さて、今回の地震は、意外にも古い中世の建物よりもプレファブ倉庫が多くの被害を受け死人が出たことに衝撃が起こっています。(3)
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今回の地震で亡くなられた方の多くは、工場で働いている人でした。これらの工場は最近建築されたにもかかわらず、耐震設計がされていなかった可能性があり、今後の調査が待たれるところです。
また、20日の大地震を受け、その3日後に、安全であるという証明書を受けたばかりの工場が、今回の地震で全壊し、死亡者を出しています。このような状況が今後、議論を呼びそうです。
また倒壊家屋をみても、この10年程の間に建築されたものを中心に被害が大きいことが指摘され、これもまた見直しが必要でしょう。

サイトhttp://concordanz.exblog.jp/より



こんな想定外と言われるのは、今回と前回の地震の地域はイタリアでも地震被害が少ないはずのlow riskエリアに指定されていたためです。

(5)リスクマップ
(1)地震概要


被害の大きかったのは工場に設置された倉庫でした。この倉庫の上部の梁の連結部分が弱いまま設置されていました。火打もない、高圧ボルトでもない、これほどの弱い連結は日本では考えられず、イタリアに置いてもlow riskエリアの建築法でのみ採用出来る連結部の設計でした。これらの倉庫がlow riskエリアに広がっていたため、これだけの被害が出ました。エミリア州の建築法の早期改正が求められるとともに、既にこの基準に従って作られた倉庫の早期補強が求めれます。壁面にブレースを入れるのが良いのですが、大掛かりな補強ではなく、連結部に外側から小さな火打(垂直方向=YZ軸方向に)or プレート を入れるだけでも効果を発揮するはずです。すぐにでも実行出来ると思うので、調査や設計•施工のどちらが悪いかの責任問題など全て後回しにして、すぐにでも対応してもらいたいと思います。



[2012/06/04 03:58] | イタリア | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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