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上海日誌-24「投資家は構造図を見てから投資せよ」

 あいも変わらず中国は土地と建築のバブルが続いている。なにも中国自身によるものだけではなく、海外からのお金が流入しているからだ。日本からも多くの人が中国に投資をしているし、これからも検討をしているのだと思う。


 しかし、その投資のお金はどうして増えて、どこへ消えていくのか。実態を知っている投資家はどれくらいいるだろうか。中国のデベロッパーが建物を作るときに、予算がどのように目減りしていっているのか、建設にどれぐらいの能力のある人が関わっているのかそれを投資家は知る由もない。


 日本であれば建物を見て、立地条件や貸し床面積や、現在の収支を考えてファンドを組むことは可能だろう。日本の建築は信頼に足るからだ。しかし、中国でその考え方のまま進めると手痛い目に合うのではないだろうか。


 中国における建築が全て悪いわけではない。しかし、信用の置けない建築が多いのは事実だ。先月のマンションの倒壊、7月25日のテレビ等の倒壊。これは当然の結果だろう。
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いくつかの図面を見たが構造の考え方がまったく理解できない。無駄が多いし、芯がずれていたり、梁のクランクなど一体何を考えているのか。万が一上海で地震が起ころうものなら、ほぼ上海は壊滅するだろうし、そもそもこのまま温暖化が進めば上海は水没する。日本のお金がそんな街に投資されているのを理解して投資すべきだろう。


 ファンドを組むのであれば投資家は構造図を見るべきだろう。姉歯のマンションの件で構造がろくでもない建物には資産価値がまったくないことが誰もが理解しているはず。写真で観る上辺ばかりで判断せず、設備や構造がどうなっているのか、メンテナンスの方法がしっかり考えられているか、そんなことも当然確認しないといけない。(投資家が図面を読めるとも思えないし、先方がそんな図面を出すとも思えない)


 投資する対象に「実体」があるのか。海外でバブルを作り出し、勝ち逃げをしようとしている誰かがいるはず。今、当然甘い蜜を吸っている人がいる。そして、最後には多くの人が損をする。いつまで蜜を吸えるのか。そのターニングポイントはまさに時限爆弾。



僕には理解できない領域なのだけれども、狂乱は続いていく。

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[2009/07/26 18:34] | 上海日誌 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
上海日誌-23「世界がひっくり返った日」
「日食は皆既日蝕以外は日食とは呼べない。」

と誰かが言った。

そう、10年前から僕が言ってる。

トルコで感動的な皆既日食を見てから、高城剛さんほどではないにしろ日食には思い入れがある。その日食を中国で再び見ることが出来た。

 場所は安吉(アンジー)。上海からは250kM以上離れている。イベントにはもっぱら目がない上に、日本からの友人も8人も来てくれたので、奮発して33人乗りのバスを貸しきる。同僚にお世話になりながらツアーを組むことが出来た。日本のツアー会社であれば上海からでも10万近いツアーもあるらしいが、かろうじて5000円以内に抑えれたのでよかった。(本当は2500円ぐらいまでしたかったのだが、それは平日、人数が集まりきらない。)

当初、河の逆流と一緒に観る予定だったが天気の調子を考えて予定を思いっきり変更。最高の晴天率を誇る天体観測の場所、安吉へ行くことに。これが正解。当日、上海は豪雨、空を見上げることすら出来ない状況。

しかし、さすがは安吉。

雲は多少あったもののばっちりの天候。

世界中から大勢の人がこの奇跡を体験しに集まってきていた。

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 空はだんだんと薄暗くなり、不思議なくらい空気が冷たくなる。

皆既日蝕の手前、何か人は興奮し、そわそわし、

たぶん動物がいたら叫び、飛び回っていることだろう。

皆既日蝕の寸前、一気に空が暗くなる。

世界中が影に入ろうとしているかのよう。

そして光が消える。光の輪が見える。
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白昼の夜。この夜は幻想的で、暗いのだけれども不思議な明るさがある。

太陽によって明るいのではなく、空気自身がまだ明るさを内包しているかのよう。

金星が輝き出す。

5分、永遠ではないかと思うような黒い太陽を見る。

感動しながらも周りを見てみる。

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不気味な暗さと幻想的な明るさが混在する景色。

「世界がひっくり返った。」

そういう表現が正しいような気がする。黒い太陽、明るい空気。

卑弥呼は日食の日時が分かっていたという。これを知っていたら人心掌握もたやすいだろう。

この奇跡の時間が終わる。

上部から光が見えた瞬間。わずか2,3秒だろう。

ダイヤモンドリングのように太陽が輝き、

一気に世界に光が戻る。

周りは歓喜に包まれ、思わず両手を空に挙げて叫んでしまう。

みんなそんな感じだった。


さて、
次の日食はイースター島で見れるらしい。
モアイと一緒に日食なんて素敵なのではないでしょうか?
[2009/07/25 18:42] | 上海日誌 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top
上海日誌22「地下駐車場」
日本の集合住宅の設計時に常に頭を悩ませるのが駐車場の設置。地味な様だが、コスト計画にはクリティカルに効いてくるので、デザインを考える上でも徹底的に考えるポイント。法令で決められている設置台数もあるし、少しでも多くの住民が自分の住宅の近くに駐車できるように考えるし、最重要の地上部分の住棟をいかに快適にするか総合的に考える。

 今日は駐車場の話。

 日本の場合、地下駐車場は工事費が非常に高くつくので青空平置き駐車場が希望される。それが出来なくても地上立体駐車場やら機械式の昇降3段などにして地下駐車場を避ける傾向がある。。しかし、中国の場合は少し事情が異なる。

 中国では 来るべき【有事】に備えて、地下に防空壕を設置している。巨大プロジェクトであれば、最低でも住人一人当たり3.5㎡の防空壕を設置することが義務付けられている。この防空壕は通称「民防(人防)」と呼ばれる。街中でもオレンジの標識で書かれていることもあり、中国に旅行する際にはぜひ確認してほしい。ミサイルが飛んできたときには、慌ててそこに逃げ込めば大丈夫というわけ。

 さて、しかし、本当にこの民防が必要なのか、、たぶん中国人でも、必要だと思っている人は最早あんまりいないんじゃないか。そういう法律を作ってしまったために、引っ込みつかなくなっているんじゃぁないかとも思う。

 自分で人防を計画してみると、この無駄な空間がもはや戦時の為になっていないと考えさせられる。有事の際に車が機械駐車場に入った常態で人が駆け込めるスペースになるわけがない。しかし、この民防の範囲には機械駐車場を設置しても、民防の面積として参入される。おかしな法令だ。(ちなみに、この民防に関しては、設計院とは異なる、それ専門(軍事関連?まさにブラックボックス)の設計院が設計することになる。この部分だけ、構造も違えば、高さも違ったりする。考えられない図面の食い違いが起こりやすい場所なので、全体を調整する設計者は注意が必要だ。

 さて、話は戻る。

 地下を掘るのは、大金が必要がだがが、(防空壕としての)民防の規定で掘らないといけないのであれば、その地下を駐車場とするの設計上必要不可欠となる。

 しかも、民防でなくても、中国はとことん地下を掘る。というのは地下空間は、まったく容積参入されないからだ。駐車場であろうが、設備であろうが、たとえ商業店舗であってもだ。
(一方で日本と違って住宅用途立体駐車の容積緩和はない)

 というわけで、駐車場の考え方が中国はまるっきり違う。巨大プロジェクトをやるときは駐車場はとりあえず地下!と考えておけばいい。

 しかし、この地下駐車場、2重壁にもしていなければ、釜場(水をくみ上げるポンプ)も設置していないようだ。正直水が漏れてきたらどうするんだろうか。

まぁ、でも人がバケツで汲み取って上まで運んでいくんだろう。

中国は常にそんな感じ。
未だに中国は戦時中の制度から脱していない。
[2009/07/08 21:04] | 上海日誌 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
上海日誌21「カーテンと夜景」
 中国人の家庭ではなぜなのだか、ほとんどカーテンをつけない。つけていても、閉じたりしない。昼は外が眺められるのかも知れないが、夜は外から丸見え。低層階の住宅であれば中で家の人が何しているかも分かる。高層のマンションでは下からは中の様子は伺えないが、天井につけられた照明が非常に目立つ。これが間接照明ならば夜景が落ち着くのだが住宅内から点的に光る照明はなんとなく全体の景観を壊してしまうように思う。思いもよらなかったが、カーテンが夜景に落ち着きをもたらしているのだなぁ、とタクシーからの夜景をみて、ふと思った。

ニューヨークの夜景の美しさについて
http://hirokijourney.blog35.fc2.com/blog-entry-71.html#more

その他夜景について
http://hirokijourney.blog35.fc2.com/?q=%CC%EB%B7%CA
[2009/07/04 14:19] | 上海日誌 | トラックバック(0) | コメント(1) | page top
上海日誌-20「法令と街の景観」
上海日誌-20「法令と街の景観」

 中国で設計をすると独自の法令が山とあり、そして地方ごとによって違う。そして、担当によって違えば、提案をすれば法令が変わってしまうことすらある。

 中国では方案→拡大初歩設計→施工図という順番で設計手順進むがこの方案の前に政府との交渉がある。ここで容積率やらなんやらの交渉があり、方案によって具体的な条件が確定する。この方案の出し方(デザイン性や象徴性)などを工夫することによって、通常では獲得しえない容積やら高さを得ることができる。言ってみればアイディアによって、条件すら変わってくる。日本ではなかなか考えにくいところだが、だからこそアイディアを出す設計事務所(デザイン事務所)が求められる。(後はクライアントの政治力)

 さて、現在8ヘクタール、27万平米ほどの住宅、商業、オフィスの複合地区を設計中。コンペのため2週間で完成させなければならない。(当然平面やらデザインやらパースも含めて全て作成するわけで、相変わらずスピードは異常)
 
 住宅を設計していると、法規と街の景観がいかに絡んでいるかが良く分かる。中国の法規ではトイレや台所など水周りは必ず外気に面する必要がある。日本では水周りは外部から離れた場所に確保するのが通常だが、中国ではそれを適応できない。となると、穴を開けるように表面積を増やした平面となる。これが中国マンションの景観を作る。

 おまけなのだが中国のマンションの間取りと付加価値事情を。
バルコニーは入居後にガラスをはめて部屋として利用できるようにする特典をつける。(そのため上海市では1.8m以上の広さを持つバルコニーをバルコニーとは認めない)
日照的に不利な部分をSOHOとしてつくり、階高を4.8mとして販売後にロフトを作って2層の住戸面積として売る。上海の場合階高4.6mまでは1層分の容積としてしか参入がされないので、階高を4.6mとし、日本で言う確認検査後、4.6mの天井を壊し9,2mとし、その後で3層にする。結果として1,5倍の延べ床を獲得するという日本では考えられない設計をしたりする。(4.6×2÷3=階高さ3.1m)

 色々と日本人には想定がつかない法規や抜け穴が中国にはある。お国の事情も絡んでいる。地下駐車場がその最たるもの。次回はそのへんを詳しく書いてみたい。
[2009/07/04 14:14] | 上海日誌 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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